上皮内癌のおはなし

2012年11月14日

おかげさまでテル皮膚科も開業して3年を迎えることができました。これも周辺地域の皆様のご支援のおかげかと思います。今後もより良いクリニックにするために努力してまいりますのでよろしくお願いいたします。

さて、今日はちょっと怖い皮膚癌の話をしようと思います。ただ、今日のお話は皮膚癌の中でも上皮内癌(じょうひないがん)というタイプのものに限定してお話しします。
皮膚は、表面から、角層、表皮、真皮と層状の構造になっていますが、皮膚科で扱う上皮内癌は原則的に表皮の中でしか発育しない癌なので、転移をすることがほとんどありません。ですので、大部分のものは、発育は比較的速いが、転移しないので、生命を脅かされることはありません(まれに転移したという例の報告もあります)。たとえば、いわゆるガン保険でも、上皮内癌とほかの悪性腫瘍は補償内容が分かれている場合があります。
上皮内癌にも何種類かありますが、比較的外来で見るものは、ボーエン病、基底細胞上皮腫の2種類かと思います。それぞれの疾患に関する詳説は避けますが、ボーエン病は湿疹のように見えることもあり、長期間ステロイドなどを処方されて、見落とされているケースが多々あります。また基底細胞上皮腫はほくろや老人性のいぼ(脂漏性角化症)などと誤認されて、見落とすことがあります。
確定診断するためには切除もしくは皮膚生検が必要ですが、まず肉眼的な所見で疾患を疑わなければいけません。受診は皮膚科専門医のクリニックをお勧めいたします。