おむつ皮膚炎と陰部皮膚カンジダ症

2011年06月10日

すっかり暑い日が多くなり、皮膚科の忙しい時期が参りましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
テル皮膚科は小児皮膚科を標榜しているのもあり、小さなお子さんが多く受診されます。今回はご相談の中でも非常に多い「おむつ皮膚炎」についてお話ししようと思います。
おむつ皮膚炎というのは、おむつをする年代のお子さんに生じる陰部の皮膚炎ですが、便、尿、摩擦などを原因とした接触皮膚炎と言えると思います。
おなかが緩くなった時などは仕方がないこともありますが、おむつ替えの時に温水で軽く洗う、おしりふきシートなどで擦りすぎない、おむつの種類、形状などに注意するなどの対策で症状を軽減できることもあります。それでも駄目な場合は、ステロイド含有の軟膏を使用する場合もありますが、注意しなければいけないことは、あまり強いステロイドを長期間使用すると、陰部の皮膚は皮膚萎縮などの副作用が起きやすい、ということです。陰部の皮膚は手や足に比べて何倍もステロイドの浸透性がよいので、使うステロイドはきちんと選ぶ必要があります。
また、おむつ皮膚炎と思っていると、実はカンジダというカビがついて皮膚カンジダ症になっているケースがあるということです。皮膚カンジダ症の診断は顕微鏡検査でその場でわかりますが、これを行わないまま漫然とステロイドを継続しますと、皮膚カンジダ症が悪化しますので、初回の視診、もしくは数回の通院の経過を見て判断しないといけません。
病態は比較的簡単なおむつ皮膚炎ですが、残念ながら、そういった経過観察や鏡検をしっかり行わない先生がいらっしゃるのも事実ですので、信頼できるかかりつけの先生を見つけることも必要かと思います。